里津子 中山
筋肉づくりには、タンパク質+炭水化物(糖質)が大事
更新日:2022年10月28日
運動をし、タンパク質をとっても、有効に筋肉づくりに利用するためには、タンパク質と一緒に、エネルギー源としての炭水化物(糖質+食物繊維)をとることが大事です。
エネルギーが不足すると、タンパク質がエネルギー源として使われてしまいます。
糖質をとると膵臓からインスリンが分泌されます。
タンパク合成のスイッチを押すのはインスリン+ロイシン(アミノ酸)です。
※日本人は、アミラーゼ(炭水化物の消化酵素)を分泌する能力が高く、炭水化物の代謝に優れているといわれています。
炭水化物は、唾液アミラーゼと膵アミラーゼによってブドウ糖になり、エネルギー源となります。唾液アミラーゼの働きをよくするには、よく噛んで食べることが大事です。
■筋肉はタンパク質の貯蔵庫
私たちの身体は、一般的に体重の40%がタンパク質でできています。
タンパク質を最も多く含む臓器は筋肉です。筋肉の30~40%は、BCAA(バリン、ロイシン、イソロイシンという3つのアミノ酸)でできています。
■筋肉づくりのための栄養アプローチ
○お出かけ前、運動開始60分前-炭水化物(糖質):おむすびまたはバナナなど
○お出かけ前、運動開始30分前-BCAA
○お出かけ後、運動終了後-なるべく早く、炭水化物(糖質、バナナなど)、グルタミン、BCAA、必須アミノ酸(タンパク質)、ビタミン、ミネラルをとりましょう。
※運動により筋タンパク質の分解がすすみ、運動終了後は筋タンパク質の合成が増すことから、運動終了時にタンパク質・アミノ酸+炭水化物をとることが大事です。筋グリコーゲン(筋肉に蓄えられる糖の一種)の回復や、運動による疲労の予防・回復に効果的です。
※グルタミン : 骨格筋に多く含まれ、体タンパク質の合成、腸の粘膜細胞や免疫担当細胞のエネルギー源として生体防御の維持に重要です。
運動による身体的ストレスや精神的ストレスによって筋肉中からグルタミンが取り出され、筋肉を分解してしまいます。
マラソン中の腹痛やマラソン後の下痢、風邪予防にグルタミン!
一定以上の筋肉(タンパク質、アミノ酸を保有)を維持することが、健康の維持・増進に重要とされています。
筋肉づくりのための栄養素は、骨づくりにも欠かせません。